「重要科学技術史資料(未来技術遺産)」とは
国立科学博物館が定めた登録制度(「独立行政科学博物館における重要科学技術史資料の登録に関する規程」第7条)により保護される文化財のことです。
第1回制定は2008年。同館の産業技術史資料情報センターが行なった所在調査・技術研究を元に、「①科学技術(産業技術を含む)の発達史上重要な成果を示し、次世代に継承していく上で重要な意義を持つもの ②国民生活、経済、社会、文化の在り方に顕著な影響を与えたもの」の2点を選定基準として決定され、保存は所有者の元で行ない、センターが年に1回程度の現状調査を行なわれる登録制度です。
登録内容
海軍航空機用塗料色別標準(色見本帳)の選定理由
以下に、国立科学博物館の台帳記載内容を転記します。
「海軍航空機用塗料色別標準」は、1938(昭和13)年11月26日航本第8010号決定、1942(昭和17)年4月に航本第2943号で改正の仮規の117別冊である。太平洋戦争における日本海軍航空機に塗装された標準色54色の色見本を、物資調達の状況により仮規の色票として収録する。色票サイズは幅194mm上下108mm、54色中42色が現存し12色は欠損する。
航空機用塗料は、紫外線や温度変化、空気摩擦などの厳しい使用環境から機体を護るもので、日本特殊塗料株式会社は1929(昭和4)年に航空機用塗料開発からスタートした。経年変化により各色票の色や艶は変化しており、また使用機種や塗装部位などの記録がない事が惜しまれる。
授与式概要
・登録証授与式が本年9/15(火)、同/日本館講堂にて開催されました。
・今年で8年目を迎える活動にて、当社の登録番号は第188号となります。
・本年度は16社及び団体より25点が登録されました。
・式では館長の挨拶に続き、各社順に登録証書と楯の授与があり、記念撮影のあと、展示が公開されました。
「未来技術遺産パネル展示展」概要
■開催期間: 2015年9月15日(火)~10月4日(日)
■場所: 国立科学博物館 上野本館・日本館中央ホール(常設展示館)にて一般公開されました。
■詳細: 第8回登録「重要科学技術史資料」一覧
資料
重要科学技術史資料(未来技術遺産) : 登録情報の一覧はこちら
http://sts.kahaku.go.jp/material/index.html
国立科学博物館・産業技術史資料情報センター: 関連情報はこちら
http://sts.kahaku.go.jp/index.php